「重み増したキャンドルナイト」
読売新聞オンラインでの記事です。
銀座の画廊で、ろうそくの灯りをもとに絵画を鑑賞しようというこの催し。
発端となったのは、カナダで行われた、原子力発電所建設に反対する自主停電運動でした。
日本でのキャンドルナイトは2003年に始まりましたが、
震災が機となった今年はよりいっそう、キャンドルのあたたかみが切実に感じられるようです。
私の作品の2つには、気付くか気付かないか程度に、キャンドルが描かれています。
ほとんど流れのない川に静かに光る無数のともしび。
夏を前にした暑い庭のテーブルに、ひとつ置かれた四角のあかり。
何故か、意図せず自然に手が描いたモチーフです。
大災害を前にして、人のできることなどささやかなことですね。
でも絵の中にあかりを灯すことくらいなら、わたしにも...。
昨夜、久々にろうそくの灯で夜を過ごしてみました。
ああ、火って、ゆらぐんだなあ...
と、当たり前のことだけど、思いました。
人の心もゆらぐ。自然から生まれたものだから、みな、ゆらぐ。
確固としたものにあこがれたり、頼りたかったりするけれど、これでいいんだ、
これが自然で、当たり前で...。ああ、そうなんだなあ、と思ったりします。