11月の個展に出す作品を、少しづつ紹介していこうと思います。
「想いで」 0号F 紙本着彩
大磯の海はあんがい荒く、浜は黒くて石が多い。
漁の海、生命を感じる力強い海だと思う。
ある昼、海辺を歩いていたら、ヒトデが波に打上げられて漁協近くのコンクリートにいるのを見た。
生々しく肉厚のヒトデは多少のグロテスクを伴いつつ、
あたたかい呼吸をさえしているように見えた。
ヒトデをもういちど海に帰して、数年後に描いてみようと思ったのは、乾燥して真白になったヒトデと明るい海。
年月とともにさまざまな思い出もこころの中で漂白されて、より明るく乾いていくのだ。
コメントする